観光庁の設置
7月30日の日経新聞朝刊が「北大観光学高等研究センター」の話として、各国の観光行政機関の実情を紹介しています。そして、一覧表にしてタイ、オーストリア、イギリス、香港、韓国、日本の観光行政機関の要員、海外事務所、国からの交付金の比較を行っています。日本の観光行政機関は、現在、独立行政法人の「国際観光振興機構」です。国際観光振興機構」は上記の4か国と香港に比べて、要員も、海外事務所も、国からの交付金も最低です。例えばイギリスとの比較では、要員は日本が137人であるのに対し、イギリスは476人です。海外事務所も日本が13に過ぎないのに対し、イギリスは35です。さらに、国からの交付金も日本が21億円にとどまっているのに対し、イギリスは155億円です。
北大観光学高等研究センターによりますと、イギリスでは1997年に誕生した労働党のブレア政権が、「クール・ブリタニア(格好いい英国)」政策を積極的に推し進めました。その結果、美術、デザイン、音楽、映画、建築、ゲーム開発などの産業が発展しました。そして、外人観光客の増加をもたらしました。イギリス政府観光局が、潤沢な資金と豊富な人材を活用して、観光客の増加につながる産業やイベントの育成に力を注いだからと、北大観光学高等研究センターでは分析しています。
日本の場合、2008年10月に国土交通省の外局として「観光庁」が設置される予定です。そして、2020年には外国からの観光客を、今の700万人台から2000万人に増やしたいとしています。観光庁の組織の規模や予算については、まだ大枠すらは決まっていませんが、幅広い分野から豊かな才能を有する人材を揃える必要があります。そして、全国各地に、外国人が訪れたいと思うような文化を育まねばなりません。それには、生田正治氏のご指摘のように美しい景観をつくることに加えて、優しい心を培うことがどうしても欠かせません。優しい心は21世紀になっても、人々の間から失われ続けています。それだけに、日本の観光文化の基本に、「心の優しさ」を据えたいものです。###
